TRPGの一族設定の作り方——キャンペーンの背景を厚くする家系図・人物記録・年表をセッションで使える形にする手順
TRPGのGM・シナリオ作者向けに、一族設定の作り方を家の役割・継承ルール・NPC・年表の順に整理します。家系図をセッションで使える形にするための実践ガイドです。
TRPGの一族設定は、全員の詳細を作り込むより、家の役割・継承ルール・現在の火種・セッションで使うNPCを先に決めると機能します。家系図は背景資料ではなく、依頼・敵対・相続・秘密を動かす道具として使うと卓に自然に出せます。
一族設定が効く卓と、重くなりすぎる卓——まず自分の卓を確認する
TRPGで家系図や一族設定を作ると、世界に確かな厚みが出ます。ただし、どんな卓でも必要なわけではありません。単発セッションで事件へ素早く入りたいなら、長い家の歴史は読み物として重くなりがちです。
一族設定が力を発揮するのは、継承・領地・家名・呪い・因縁・政治・商売・血縁の秘密がシナリオの中心にあるときです。プレイヤーがその家と関わる理由がないなら、丁寧に作った家系図も出番が少なくなります。先に「この設定は卓で使えるか」を確認しておくことが、準備時間を無駄にしないコツです。
軽めで十分な卓
単発、ダンジョン中心、依頼主が1人いれば成立する話。背景は短い人物メモで足りる。
一族設定が効く卓
キャンペーン、領主家、古い契約、継承争い、家同士の対立が物語を動かす話。
TRPG用の一族設定を作る6つの骨組み——読むだけで終わらない設定にする
TRPGでは、細かく作り込んだ設定よりも「卓で使える設定」のほうが価値があります。読むだけで終わる家系図ではなく、依頼・対立・交渉・探索・正体判明に使える情報として組み立てることが大切です。次の6要素を先に決めると、設定がシナリオに直結します。
1. 家の役割
領主、商家、寺社、傭兵団、魔術師の家系など、地域で何を担っているかを決める。
2. 継承ルール
長子相続、実力主義、養子、選挙、秘宝の継承など、争いが起きるルールを置く。
3. 現在の火種
当主不在、跡継ぎ争い、失われた証文、封印のゆるみ、隣家との婚姻問題。
4. 公開情報
村人や街で聞ける評判。プレイヤーが序盤に掴める安全な情報。
5. 秘密
本当の血筋、裏切り、過去の契約、呪いの原因。セッションで明かす弾にする。
6. 年表
3件から5件で十分。過去の事件と現在の問題がつながるように置く。
家系図の全員を出さない——卓に出す3人のNPCを先に決める
家系図に10人いても、セッションで全員を出す必要はありません。むしろ最初に出すNPCは3人程度に絞るほうが、プレイヤーが関係を覚えやすく、会話が動きやすくなります。
使いやすい組み合わせは「依頼する人」「反対する人」「事情を知っている人」です。この3人が同じ家系図の中にいるだけで、依頼は単なる仕事ではなく、家の事情に巻き込まれる入口になります。家系図の残りのメンバーは、セッションが進んでから少しずつ出すことができます。
| 役割 | NPC例 | 卓での使い方 |
|---|---|---|
| 依頼する人 | 若い当主、未亡人、家を継げない次男。 | プレイヤーを事件へ入れる。報酬と切実さを持たせる。 |
| 反対する人 | 叔父、分家の長、古参の家臣、婚約者の親。 | 交渉、妨害、疑い、別ルートの情報源にする。 |
| 事情を知る人 | 老女中、記録係、引退した剣士、寺の住職。 | 過去の事件と秘密を段階的に開示する。 |
設定を読ませる前に、選択肢へ変える
一族設定は、GMが楽しいほど長くなりがちです。ただ、プレイヤーに長文を読ませるだけでは卓のテンポが落ちます。設定を「読む素材」から「選ぶ素材」に変えることが大切です。
重要な家の歴史は、情報として渡すよりも「誰を信用するか」「どの証文を公開するか」「どの相続人を守るか」のような選択肢に変えると、セッションの中で自然に出せます。プレイヤーが自分で情報を掘り当てた感覚を持てると、家系図への関心も高まります。
年表は過去を説明するためではなく、現在の問題を作るために使う
TRPGの年表は、長いほどよいわけではありません。現在の依頼や事件と関係しない出来事は、GMしか読まずに終わります。3〜5件に絞り、すべてが現在の火種につながるように配置することで、年表が「読む素材」ではなく「セッションの根拠」になります。
古い鉱山を持つ家の年表
80年前:初代が鉱山の権利を得る。村は豊かになるが、山の祠を移した。
42年前:坑道事故で当主の弟が死亡。分家は本家を恨むようになる。
12年前:鉱山が閉じられ、帳簿の一部が消える。
現在:若い当主が再採掘を宣言し、村で怪異と反対運動が起きる。
この年表なら、探索は坑道、交渉は分家、調査は帳簿、怪異は祠へつながります。4件の出来事がそれぞれ異なるシーンの入口になっていて、家系図が「背景説明」ではなく「シナリオの骨格」として機能します。
準備方法は卓の長さで選ぶ——単発・短編・長期キャンペーンで使い分け
単発セッションなら手書きメモで十分です。ただし長期キャンペーンでは、人物と出来事が増えるにつれて管理の重さが増していきます。家系図・人物記録・年表を分けて持っておくと、セッション間で設定を見返すときに迷わずに済みます。
手書きメモ
すぐ始められる。単発や短編に向く。人数が増えると関係が見えにくい。
チャットAI
NPC案や因縁を出しやすい。出力を保存しないと、次回の参照が面倒になる。
Tsumugen
家名と時代から、世代、人物記録、年表をまとめて育てられる。実在史の証明ではなく創作資料として使う。
AIに一族設定を作らせるなら、セッションで使う役割を最初に指定する
TRPG用なら、家系図を見栄えよく整えることより、卓に出る機能を指定するほうが実用的です。依頼人・反対者・秘密を知る人の3役を先に決め、そこから必要な情報を引き出すのが最短ルートです。
TRPGキャンペーン用の一族設定を作りたいです。 舞台: [例: 山間の鉱山町] 家の役割: [例: 鉱山の権利を持つ旧家] 現在の問題: [例: 閉山した鉱山を再開するかで家と村が割れている] セッションで使うNPC: 依頼人、反対者、秘密を知る人の3人 雰囲気: [例: 歴史風、少し怪異あり] 家系図は3世代以内にしてください。 各NPCについて、氏名、家系上の位置、表向きの目的、隠していること、プレイヤーに依頼または妨害する理由を書いてください。 最後に、現在の事件につながる年表を4件だけ出してください。
キャンペーンの背景を、あとから読める記録にする
NPC案を一度出すだけならチャットAIで足ります。家名、世代、人物記録、年表を残しながらキャンペーンの背景を育てたいなら、Tsumugenで一族を作っておくと見返しやすくなります。
TRPGの一族設定でよくある質問
家系図はプレイヤーに全部見せるべきですか?
最初から全部見せる必要はありません。誰でも知っている公開情報と、調査・交渉・信頼関係を通じて明かす情報に分けておくと、家系図が探索の対象になります。プレイヤーが自分で情報を集めた実感を持てると、家の歴史への関心も高まります。
何人くらいNPCを作ればいいですか?
導入時点では3人で十分です。依頼する人・反対する人・事情を知る人を置けば、会話と対立の両方が始められます。セッションが進んでから必要に応じて増やすほうが、プレイヤーが関係を把握しやすくなります。
プレイヤーキャラクターの家系にも使えますか?
使えます。ただし、PCの設定を固定しすぎないように、本人が解釈を選べる余白を残すのがおすすめです。「未解決の約束」「失われた家宝」「知らなかった親族」のような未回収のフックが扱いやすく、セッション中の発見に繋げられます。
Tsumugenの出力をそのまま卓に出してよいですか?
そのまま使うより、卓のシステム・シナリオの長さ・プレイヤーの関心に合わせて取捨選択するほうが実用的です。Tsumugenの出力はAI生成コンテンツです。事実としてではなく、GMが編集する前提の創作資料として扱ってください。
参考・関連リンク
- 創作用の家系図の作り方 — 家名、始祖、世代、人物記録の基本手順を整理した関連ガイド。
- AIで家系図を作るには? — AI家系図ツールと一族史生成の使い分け。
- Tsumugen AI-Generated Content Notice — AI生成コンテンツとして扱う範囲と注意事項。